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蜜蜂の徒然雑記帳。うっかりネタバレしてることもあるので要注意。
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読書感想:一億百万光年先に住むウサギ

 一億百万光年先に住むウサギ (那須田淳/理論社)

 どこか『耳をすませば』を思い出させるような雰囲気。
 湘南に行ってみたくなるような、てか住みたくなるような話。

■構成・演出
 中学生の翔太とケイの恋の話。湘南を舞台にした瑞々しい恋物語に、「恋樹」「星磨きウサギ」といったファンタジー的なキーワードや、謎めいた大人たちの過去といったミステリー要素が絶妙に加えられ、そこに流れるジャズソングが物語全体をノスタルジックでしっとりとした雰囲気に仕上げている。
 「手紙の少女」と隣に住むどこか気になる女子がある日重なり合って恋が始るというのは割とスタンダード。とは言えはじめは無自覚だった二人が、父親を探すために日本にやって来た留学生のマリーを巡る事件や、両親の離婚からプチ家出をしてしまった少年を探すなど、色々な出来事を通して親密になっていく過程は青春そのもので、思わずじたばた(恥ずかしくて)。
 更に上記の出来事はケイを悩ませるある出来事にも関連していて、そこに大人たちの過去の青春もクロスしてくる感じ。プロローグといい、もしかしたらこれは恋愛モノじゃなくてある種ミステリーなのかも。

■その他
 絵の才能豊かな翔太の視点で描かれている所為か、風景の描写がとても緻密で文章を読めばそのままその風景を思い描く事が出来ます。物語に描かれる湘南(というか腰越)はとても魅力的で、住んでみたくなる。本当に。
 時折挿入される『ケ・セラ・セラ』は物語のテーマであり、BGM。タイトル自体は前から知ってましたが、コレを機に聞いてみました。物語中には他にも何曲かジャズタイトルが登場します。
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