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蜜蜂の徒然雑記帳。うっかりネタバレしてることもあるので要注意。
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映画感想:雲のむこう、約束の場所

 雲のむこう、約束の場所

 『ほしのこえ』、『秒速5センチメートル』、そして『雲のむこう、約束の場所』と新海氏のアニメーションを見てきました。今までの作品も劇中では全てを語らず、見る人間一人一人に考えさせるようなものがありましたが、本作は特にその傾向が強いように思います。どの作品もノベライズ版が出ているので補完は成されてるようですが……蜜蜂はどれも未読なので。見当ハズレな解釈をしてたらすみません。

■ストーリー
 日本が南北に分断されたもう一つの戦後。南はアメリカの支配を受け、北の北海道は「ユニオン」の支配下に。青森(南側)に住む主人公のヒロキと親友のタクヤ、そしてサユリは海の向こうに聳える「塔」に憧れ、いつか飛行機であの塔まで行く、という約束をする。しかしサユリは突然姿を消してしまい、ヒロキとタクヤはそのショックから飛行機作りを止め別々の道を歩き始める。ところがある日サユリが謎の病にかかって眠り続けている事を知る。その眠りにはあの「塔」の存在が関係していて、更にその「塔」は世界の次元を書き換える兵器である、と。
 少年少女の小さな冒険が国家レベル(というか世界レベル)の問題にまで引き上げれ、見ている人間は若干置いてきぼりを食らうかも。てか食らった。

■構成・演出
 冒頭に成人したヒロキが登場するから、物語はヒロキの回想になるのか?(疑問系なのはヒロキが知りうるはずの無い、タクヤやサユリだけのシーンも挿入されるからです。)
 中学時代の回想ではヒロキとタクヤの飛行機作りや、ヒロキの「塔」とサユリに対する憧れが描かれていて、これが物語の中核になるエピソードになる。その後一気に3年後まで時代が流れて、それまでの懐古的要素が一変、SF的な展開になる。タクヤは南側の研究員となって「塔」を解明しようとする一方、ヒロキは未だサユリの消えたショックから抜け出せずにいる。キャラクターの特性がモロに出てる感じです。ロマンチストなヒロキと、リアリストなタクヤみたいな。でもずっと(悪く言えば未練がましく)サユリを想ってきたタクヤだからこそ、夢の世界でサユリとリンク出来たのかな。ってかこの「夢の世界」ってのが重要なキーワードで、謂わばあの「塔」は「現実」と「夢の世界」を入れ替える兵器、らしい。でもってサユリが眠り続けて一人「夢の世界」にいることによって、世界の「現実」が保たれてる?(聞いちゃったよ・笑)

(少し整理して……)

 サユリを目覚めさせたいヒロキとタクヤは、未だ守られていないサユリとの約束―飛行機で「塔」まで行く―を叶えればサユリが目覚めるのではと確信し、数年越しの計画をついに決行。この辺りのヒロキとタクヤのやり取りが凄く好きで、3年離れてたのに思いっきり喧嘩出来たり、あのツーカーな感じとか…親友って良いなぁ。でも一緒に行くって約束だったのに飛行機二人乗りとか(笑) お留守番タクヤが少し可哀想だった。
 アメリカとユニオンの戦争が始る中、「塔」に向かう飛行機のシーンはなんでか『天空の城ラピュタ』を思い出した。そして理論云々は置いといて、二人が確信した通り目覚めるサユリ。ただ、「夢の世界」のサユリは曖昧な時間の中でも確実に記憶を重ねていて、その中でヒロキとのリンクもあったんだけど、「現実」のサユリはずっと眠っていたからその間の記憶は無い、ってことで良いんだろうか。つまりヒロキとのやり取りも忘れてしまっていると。
 でもでもラストを見る限りだとハッピーエンドっぽいんですが。
 でもでもでも冒頭を思い出すとアンハッピーエンドっぽい。(ヒロキ×サユリという意味で)

 ノベライズ版でも見てみるべかー
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