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蜜蜂の徒然雑記帳。うっかりネタバレしてることもあるので要注意。
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読書感想:虹色ほたる 永遠の夏休み

 虹色ほたる 永遠の夏休み(川口雅幸/アルファポリス)

 「夏休み」の話が好きです。
 「夏休み」という不思議な時間。毎日がどきどきわくわくで、ピカピカと輝いて。時が経つのを忘れてしまうほどの楽しさと、夏の終わりの切なさ。

 今までも夏休みを舞台にした物語は読んできて、いくつも大好きな物語はあるんですが、どこか「子供時代の特別さ」みたいなモノがあって、年を経るごとにその感覚が遠のいていくのがもどかしくて、淋しいかったりしました。分かりますでしょうか?『ピーターパン』を読み終えた時、『パフ』を聴いた時に感じる、あの切なさを。
 でもこの物語は子供時代だけでは終わりませんでした。この結末は新鮮な感動と共に、過ぎ去る時を惜しむだけではなく、明日に向かって今を生きていくことの大切さを教えてくれます。

 長々と前置きすみません。
 いつもの感想は続きから。

■キャラクター
・ユウタ
 年下のさえ子の面倒しっかりみながら、ケンゾーとは日が暮れるまで元気良く遊びまわる普通の男の子。タイムスリップに関しては夏休み限定と割り切って楽しんでしまえる反面、ケータイを形見として持ち歩いてたり、お父さんの夢を見て泣いてしまったり。そんな意味でも普通の男の子。

・さえ子
 まさにユウタの運命のひと。人と人の間に出来た絆は永遠なんだということを教えられたと同時に、こんな小さい子があれだけの決断をしたんだと思うと……

・ケンゾー
 ぶっちゃけユウタのお父さんだと勝手に想像してました。10年後、彼がチョッパーを持ってたことには思わず涙が……だって誰の記憶にも残ってない筈の『もう一つの夏休み』が確かに在ったことの証明なんですから。

・青天狗
 今は昔の爺様。深山井が大好きで、そこに住む人達が大好きで。彼のような「尊敬される頑固ジジイ」はもう今の時代にはいないんですかね。

■作風
 「古き良き頃の日本」を全面に出しつつ、さほどノスタルジーを感じさせないのは、現代っ子ユウタの視点で描かれてるからであると同時に、「夏休み」の普遍性なのか。宮舞蛍の描写は本当に美しいです!
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